2014年04月15日

不思議な買い物

「あの絵、もう売れてしまいましたか?」
とある若い方が、連絡をくれました。
「いえ、まだ、ありますよ」
「一回では払えません。必ずお支払いしますから、分割にしてもらえますか?」
若い彼にとって、決してそれは安い値段ではありませんでした。
「もちろん、いいですよ。ありがとうございます!」

絵を持って行くと、大事そうに「生まれて初めて「絵」を買いました。すごくうれしいです。この絵を見ると師匠のことを思い出すんです。」
と話してくれました。

それから毎月決まった日に、しっかりと振込がありました。
今月、最後の振込があり、私も領収書に添えて御礼の手紙をしたため同封したところ、返事の手紙をもらいました。
「ようやく自分の絵になりました。」と丁寧な文字で、気持ちが綴られていました。

その絵は、彼のところへ行くことが決まっていたんだなあ、きっと。

絵って、本当に不思議な「買い物」だと思います。まるで、行き先を知っていたかのように、買ってくれた方の手元に渡ります。
業界用語で絵の行き先が決まることを「嫁ぐ」といいます。
本当にそうだなあ、と、今回も手紙を読みながら、あらためて思いました。

いいところへ嫁がせてもらって、こちらこそ有り難うございました。





posted by タク at 20:11| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | 水彩画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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