2014年11月17日

カギをもらった日

昨日、あたらしくランズエンドの前線基地となるアトリエギャラリーのドアのカギをもらいました。仙台の中心から徒歩圏です。

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内部、スッピンですが、雰囲気ご紹介。ここまでは管理会社のリフォーム部門さんが担当。
実は盛岡の中学時代の友人がこのビルのオーナーで、いろいろあれこれ、手を尽くしてくれました、、、でなきゃ前線基地は作ることができなかった。。。

さて、これからが大事な中身の作り込みです。
ここからは少しずつ自分流に楽しんで造って行こう♩
場所は立町、西公園のそばです。仙台メディアテークから徒歩五分くらいのところで、細道ながら、路面に面しています。

今までの自宅二階の一部屋を使っている事務所兼アトリエも、イラストレーション・水彩画の制作現場として、もちろん継続使用。(さすがに20年もいろいろな描く仕事をしてくると、今、パソコンに向かっているこの仕事場でないとアカンことも多々です。)
12月半ばにはオープンまでこぎつけたい、、、と考えるとあと一ヶ月しか無い。
今までで最も忙しいひと月になりそうです。

posted by タク at 02:04| 宮城 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月12日

15889

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震災の月命日が、昨日だった。
節目として、この日が来るといまもなお、いろいろ考えます。

15889 2597

これは、警察発表の震災による死者、行方不明者の数です。(2014年11月10日現在・警察庁緊急災害警備本部発表)

15889人の生が2011年3月11日に途絶え、2597人の生もまた、霧のむこうだ。

この15889の生がもし続いていたとしたら、今の自分はありうるのか?
答えはたぶん、Noだろう。
今こうしている行動は、すべからく無数の人の繋がり=連鎖の「果て」だから。

あの日、突然抜け落ちた15889と行方がわからない2597の連鎖。
それが自分にとって何を意味しているのか?

物事は、受け手にとっては、たぶん必然だ。
ここ最近、必然的に目の前につぎつぎ現れる事柄がある。それは、消えた15889の命と、2597の遠い関わりが、その存在を賭して「作り出してくれている事柄」のような気がしてならない。

ぼくが生きているこの「場」は、まさに世間の場末、果てだ。
だけど、どんな「果て」に居ようと、そんな命を賭して紡いでくれた連鎖を断ち切ることはしたくない。

震災以降、僕が生きている業界の地図は、下手なスケッチに消しゴムかけたみたいに一変した。
これからもたぶん描いては消され続けるんだろう。
今更そんなあやふやな地図をたよりに、歩いて行こうなんて、ことさら思わない。
周囲で声を上げてるもっともらしい肩書きの人だって、たぶん地図なんか見えてやしない。

だから、自分は15889の命と2597の遠い関わりを胸に、勘が「やれよ」ってささやいたことを、やり続けようと思う。

絵は2011年、震災前に描いた仙台新港のタグボート。
震災直後予定されていた個展の案内DMに使われたものです。
タグボートのような存在、やっぱり好きだな。
posted by タク at 22:21| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月07日

打ち合わせ

今進行中の仕事のラフ修正の打ち合わせで、クライアントへ出向きました。
そこは多国籍な会社で、いくつもの言葉が飛び交うところです。
もう長いことお付き合いいただいていますが、そこの打ち合わせはだからでしょうか、すごく論理的で明快。これが気持ちいいのだね。

今回の仕事はまだ途中なので伏せますが、古典的かつ伝統的な内容を、私の解釈と目線で表現しなければならず、決して楽なしごとではありません。
緊張感の中、イメージを言葉でキャッチボールしつつ、さらさら描いて詰めて行く、みたいな感じでしょうか。

イラストはイメージングと表現力が最大限必要という感がありますが、実はコミュニケーション能力がとても必要な職種だと思った次第でした。

ああ、今日は無い頭を使いすぎたせいかな。。。なんだか、文が書けないや(笑)
posted by タク at 00:41| 宮城 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月05日

高野山

11月22日、高野山に行くことになりました。

震災前、仕事で訪れたハワイのホテルフロントで、偶然若手僧侶Aさんと出会いました。
そんな彼が震災に見舞われた東北を支援してくれて、共にインドを巡礼旅したのが2012年。
今回もわけあって、彼と高野山へ登ることになった。

ハワイからインドへ、そして高野山へ。
是即仏縁。

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ケルトの地も東北も、インドも高野山も、「いざなわれる地」という意味においては、私の中では同軸、といってもいい。すべて「自分」なんだろうな。

絵は、インド・シャンバル渓谷です。
posted by タク at 01:03| 宮城 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 旅の神様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月02日

Hotel Resolution

アニメーション、イラスト、水彩画、と、描くことで食い続けて、かれこれ29年になろうとしている。早いものだ。

目に見えない「流れ」って、やっぱりあると思う。今にいたるまで、いろんな流れに翻弄されてきた。
「これしかない」と思ってやったところ、ふたをあけたら「なんじゃこりゃ??」となり撤退、とか、義務感にかられてやったことが、裏目に出て「おいおいおい、、、」となったり。まあ、「人生は川の流れの木っ端のごとく」とはいったもので(誰の言葉か憶えていないけど)あっちへふらひらこっちへ淀んでみたりの今までであった。

しかしだ、???となったことや、あるいは「足突っ込まなきゃ良かった」と思ったことが、マイナスだったかというと、決してそんなことはないとおもう昨今でもある。
これは負け惜しみでもなんでもなく、一見最悪に見えたそのアクシデントから、時間を数年、あるいは十数年たった今、本心からそう思っていることだ。テリブルな出来事が皮肉にも新しい道を示してくれる。

正直、自分はものすごい恐がり屋だ。
旅先でもそう。ふらふらしているように見られるけれど、ちょっとでもヤバイとおもったら、脱兎のごとく撤退するあたりなんざ、恐がり以外の何ものでもない。

それでも、突き進んで栄光の自爆を選ぶか、後ろ指刺されようと、じめじめした脇道をいくか?と言われたら、ぼくは間違いなく後者を取る。これも20余年、フリーで生きてきた自分なりの指標だ。…なんて書くとカッコつけ過ぎだね。フリーの絵描きなんて、社会的に最底辺もいいところだ。一人なら、とうの昔にあっさりとどっかで果てていただろう。
そんな自分がここまでこれたのは、バックで支える妻が居たからだ。
彼女が居たから撤退もできたし、後ろ指さされようといままでやって来れた。それは帰る場所があったからだ。

明日は結婚記念日だ。
いよいよあと少しで、妻と二人で新しいアトリエの旗を立てることになる。そんな意味でも今年の結婚記念日は、節目の日になりそうだ。
キーを打ちながら、ふと、今年の春の英国旅で最後に泊まったホテルを思い出した。
名前はHotel Resolution。
ヨークシャーのウィットビーで、なぜか惹かれて泊まったホテルだ。眺めが最高の宿だった。泊まった部屋の窓辺からは港町とウィットビー・アベイが見渡せた。

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ヨークシャーに出発する前日、ウィンザー近郊に住む友人が、「タクさんはすごい名前のホテルに泊まるね」といってのけた。
英語に弱い私が日本語訳を尋ねると、「訳すなら「決意」って意味かな」との答えが返ってきた。続けて彼女はこういった。
「タクさんは何を決意したの?」とも。

そんな明日、レストランに予約を入れた。
描くことで食ってきた29年目のResolution。26年間、耐えてきてくれた妻と、料理とともにその意味をしっかりと味わおうと思う。

心のHotel Resolutionは、思いのほか近くにあったのだ。

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posted by タク at 18:37| 宮城 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | 旅の神様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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