2015年02月13日

アン

すてきなご婦人に会った。
まるで、赤毛のアンが本から抜け出てきたかのような感じだった。
夢見がち、とは違う。しっかり現実を見つめつつ、身の回り,世界への触れ方が独特の愛情にあふれている方だった。

友人イラストレーターが「紹介したい方がいる」と、アトリエ アルティオに連れてきてくれたのだが、アトリエ内の絵を一目見るや否や、「気に入りました。でも…今日は時間が無さ過ぎます、ゆっくり絵をみたいです」と、日をあらためて再度来訪くださった。

きくと、近所のビルに事務所を構えており、アルティオが見おろせ、オープン当初から気になっていたとのこと。
(友人イラストレーターは、そんなことはつゆ知らず、私に紹介したいと思っていたという。)

そのご夫人と話していて、前から感じてはいたけれど改めて確信したことがある。「絵は、自分の経験の現れ」なんだということだ。
というのは、水彩で描かれたスコットランドの風景画をみながら彼女が話し始めたことが、その絵に絡む私自身の体験と一緒だったのだ。1枚のなんてことない街角の絵を見た瞬間、縁あって渡ったイギリス、そしてスコットランドでの体験を思い出した、という。40年ほど前、海外へ行くこと自体大変だった頃のことだ。

もちろんその絵には、旅の体験自体を描いているわけではない。観光名所でもない。描いたのは異国ならどこにでもありそうな街角。しかし、彼女が話す内容がおどろくほどに私がその絵の前後で体験したことと、ほぼ一緒だった。そして、その体験から得た学びもまた一緒。…なんという不思議さ。

絵を見てもらいながら,今までのこと、これからのことを話し、時計を見ればあっというまの2時間。気に入ってくれた絵本を大事にかかえて「来週またきます。」と帰って行った。

実は店の斜め向かいに、それは大きな木が一本立っている。
ご婦人は帰り際、その木を見上げて、にっこりしながらこんなことをいった。「古山さん、大きなモミの木のそばのアトリエ、って最高に素敵ですね」
そう、世界というものは、見方ひとつで色あせもすれば、輝きもするのだ。

会ったばかりとは思えない不思議な方でした。

20141102角をまがれば.jpg
絵は、スコットランド・スターリングの街角を描いた「かどをまがれば」。
この絵がご婦人を40数年のタイムスリップに連れて行ったスイッチでした。

絵はタイムマシンでもあるのだね。




posted by タク at 22:43| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。