2015年05月31日

石神の丘美術館最終日

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長い会期と思っていた、石神の丘美術館での展示も本日最終日です。
今、沼宮内の旅籠でケータイからアップしてます。

まずは、想定以上のたくさんの方にご来場いただきました、ありがとうございました。来館者数も把握していますが、美術団体がよくやる「来館者数発表」は、個人的にカッコワルー、ハズカシーと思っているので、あえてしません(笑)が、美術館学芸員さんはスマイルです。よかった。


昨日、閉館間際、ひとりの中学生の女の子が画集にサインを求めてきました。
学校見学では画集は買えなかったので、あらためて両親に送ってもらって再び来た、とのこと。聞いた家の場所は自転車で来れるようなところではない、とは美術館の方の弁。

実は岩手町の小中高生がほとんど観に来てくれました。その事実が自分としては最も重い価値であります。

その昔、個展をはじめたばかりの頃、作品が売れたことに舞い上がった私は、そのギャラリーのオーナーさんから、コッテリと絞られたことがありました。
「作家の鑑賞者に対する責任とはなんぞや?」をそれ以来、ボンクラアタマで考え続け、アホのように個展を続けることになりました。

今回、岩手町の子供達全員がとても楽しんで見てくれたという事実は、ボンクラなり自己流でも個展を続けてきた価値はあったなあ、と、思っています。

話をその女の子にもどします。
その子の中学には美術部はないとのこと。でも、絵が大好きだと言っていました。
「大人になったら絵描きさんになりたい?」と聞くと、綺麗に輝いた目で大きくうなづきました。


その子のはにかんだ笑顔とスーパー綺麗な輝いた瞳が、石神の丘美術館にいたる一年、そして会期の総括だったと思っています。

夜中にザーザー降っていた雨もあがり、雲間からお日さまがでてきた♩
岩手町の空の上をふわっと飛んでいる自分がイメージできてます。
というわけで、勝手に最高の最終日と判定しちゃおう。

そんな石神の丘美術館でお待ちしています。

写真は、昨日、石神の丘で出会ったクワガタ君、です。

もうすぐ夏だ。

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posted by タク at 06:30| 宮城 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月27日

粋な置き土産

今週金曜から、石神の丘美術館展「古山拓水彩画展」最後の会場入りです。

そのためのヤボ用あれこれから自宅事務所に戻ると、玄関先にクリならぬ酒が(@_@)

ほぼ同時に、キツネならぬ日頃から昵懇のM女史からメール着信。


文面は「留守だから置いておきました。次に向けて休養もお忘れなく♩」


最敬礼で捧げ筒でございました。


気仙沼角星謹製・純米吟醸♩

こころしていただきますm(_ _)m


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posted by タク at 16:05| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月24日

花瓶

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両親が岩手盛岡の家を引き払い、仙台に転居、私がいままで倉庫兼アトリエに使っていた数部屋の集合住宅が新しい住まいとなった。
転居日が先週の日曜日だから一週間前のことだ。

当然ながら引っ越し日は、一軒家の荷物が山のように届き、新居の集合住宅では寝る場所確保は無理。
昨日まで近所の我が家に寝泊まりしつつ、昼間に整理となっていた。

それはもういろいろなものが狭い住まいに運び込まれたわけで、なかでもおもしろかったのが、「花瓶」。

よく、お祝いでいただきますよね、花瓶。
ひっくりかえした底に「祝ナンタラ・ドコノダレソレ」と書かれている、アレ。
両親曰く、捨てるに捨てられないとのこと。書き込まれた名前があると、もうだめなんですね。
たとえ、未使用品であっても、名前は記憶を掘り起こす。狭い部屋に越した老夫婦にとって、芳名記載のなんと罪なことよ。

部屋数の多い一軒家ならあちこちに花を生けておけるからいいんだろうけど、集合住宅では必然置き場所は限られる。
花瓶の贈り物も善し悪しだなあ、、、と、花瓶花瓶花瓶花瓶…と書かれた段ボールの山を見て、出るのはため息通り越して、シュールな笑い。
おまけに、デザインにおいて、いわゆる「古くさいよね」ってのもあるんだねえ。。。工芸品も時代とともに移り変わるのだね。
なんて言っても、昔の人間の両親はそんなことより思い出の方が深くてやっぱり「捨てられない」わけです。これもまたわかるよな。

少なくとも自分が仮に花瓶を贈る側になったときは、オノレの名前を書き込むことはやめよう、と、思いました。

いよいよ昨晩から新居に寝泊まりをはじめた両親に電話したところ、以前から背中を痛めている母が、薬が切れた、とのこと。転居二週目の明日は、医者通いの初アッシーをすることと相成りました。

こちらも初の連続で、毎日がジェットローラーコースター(笑)
時おりふと、家族ドラマを「客観的に見ている」ような妙な既視感があったりして、あらためて、「東京物語」はすごい映画だったんだな、とおもったり…。そんな不思議感たっぷりの日々です。

++++

そんなどたばたで気がつけば、岩手町の石神の丘美術館での展示も残すところ最後の週となります。
盛岡タイムスで記事として大きく掲載されましたことをご報告しておきます。
(私は30日午後から31日最終日と会場に入ります。)

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posted by タク at 22:44| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月21日

仙台リビングカルチャー泉教室水彩講座あんない

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仙台リビング泉カルチャー泉教室で開催される水彩画講座のご案内です。

本日仙台圏で配布される仙台リビングに掲載されます。

以下、ご案内、募集要項となります。

++++++++++++++

水彩画家・古山拓さんの1日教室。前半は筆使いや色の入れ方など、プロの技を間近に見られる制作ライブ。その後、講師が描いた同じ風景写真を題材に実践。「大まかな形で対象を捉える」をテーマに、ヘルシンキの風景を描きます。初心者のためのワンポイントレッスンもあるので気軽に参加を。

●日 時 6/12(金)13:15〜17:00(15分の休憩あり)
●参加費 4630円(別途教材費約300円を当日集金)
●持ち物 F4〜F6水彩スケッチブック、A4クロッキーブック、透明水彩絵の具、筆(細・中・太)、筆洗、雑巾、ティッシュ、鉛筆B、ねりゴム、カッター
※絵の具、筆の無料貸出有(要予約)
●講 師 古山拓さん 絵画工房ランズエンド主宰

《申し込み先》
電話1(プッシュホン)022(771)5650
仙台リビング新聞社・泉中央教室
ネットでのお申し込みはこちらです。
https://les.living.jp/app/user/SPUSA010.php?com=005&med=oth&eid=EN00017701
posted by タク at 08:42| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月18日

建築家とコラボレーション

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今、建築家の米村ふみ子さんとコラボレーションしています。
米村さんはミラノ工科大学に建築を学んだ才媛。
イタリアと建築を核に私は水彩画を5点ほどですが展示しています。
場所は東北工業大学一番町ロビー。

当初の予定には無かった実家両親の仙台転居がバッティング、身辺想像以上に慌ただしくなってしまい、告知が追いつきませんでした、すみません。

今日はギャラリートークがあり、一時間ほど米村さんと対談しました。
ウェスティンホテル仙台でのトークイベントからはじまり、個展のトークライブ、そして今回の対談と話すことで繋がることがここのところ立て続けにあります。
実は来月も建築関係の展示場で絵描きの立場から見た家や暮らしを話すことが決まっています。

描いていることは絵の印象として見てくれる方々に繋がっていきますが、考えていることを言葉で伝えるのも自分の役割としてはアリかな、と、考えて引き受けています。

今日もイタリアと建物、暮らしと景観、数千年の歴史と人間の短い一生まで、あれこれ。

20日まで開催していますので,お近くをお通りの際はぜひお立ち寄りください。


posted by タク at 00:36| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | 展示 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月16日

北の文学

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こういう仕事をしたかった…と、思う仕事がポツポツと続いてる。
いわゆる本のイラストレーション=挿絵だ。

広告のイラストレーションと本のイラストレーションは、似て非なるものだとあらためて思う。

はじめて手がけたのは八年ほど前に出版された「ツキを呼ぶ魔法の言葉 魔法使いのプレゼント」。絵本さし絵だったけど、今も版を重ねているのがじんわり嬉しい。

そして今日、新しく表紙カットを担当することになった「北の文学」が本日届いた。岩手日報社刊。
表紙イラストレーションをしばらく描く予定です。

モノクロで小さいけれど、大切に取り組みたい仕事です。



posted by タク at 00:48| 宮城 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | イラストレーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月14日

石神の丘美術館展作品メモ・5 丹藤川渓流

『描きたいものの「向こう側」を描く。』
それはいつも描くときに思うことです。描くことに携わっている人なら基本でしょうから「あたりまえだ!」と怒らないでね(笑)

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この絵は岩手町を流れる丹藤川を描いた二題。

水しぶきを描きだすには、向こう側の岩くれを描くことで出すわけで、奥と手前奥と手前、、、と繰り返しているうちに、そのつぶやきは、明るさと暗さ、月と太陽、陰と陽、枝葉と根っこ、晴れ男と雨男、男と女、、、なんてなっていくわけです。

描いている人の心のうちって、まあ、さわがしいものです。(わたしだけ??)


posted by タク at 10:27| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月10日

石神の丘美術館展作品メモ4.ハワース

知らない町を歩くことって、大事だと思う。
描く時には風景と心の中で対話しているんだけど、見知らぬ町や野を、ひとりてくてく歩くと、知っている場所を散歩するのとはまた違った対話をしているんだよね。

この絵はイギリスヨークシャーのハワース近郊の丘陵地帯を歩きながら、アンテナに引っかかった風景。丘をくだり、登ったトップで振り返ったらこの景色が広がっていた。

あえて、平板に捉えたくなった景色でした。


今日も石神の丘美術館に会場入りしました。遠くは新潟や仙台から新幹線でわざわざいらしてくださった友達もいて、感謝でした。

あすは、石神の丘美術館で、初心者のための水彩ワークショップです。



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posted by タク at 01:01| 宮城 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月08日

石神の丘美術館展作品メモ3・岩手町付近

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今回、岩手町付近を描いた絵を北緯40度シリーズ連作として、合計22点展示している。これらはその中の2点。描いた場所は行政区で線引きすると岩手町ではなく一戸町奥中山ということになる。が、描き手にとって大切なのは、風景と自分の核のフォーカシングであって、地図上の破線はどうでもよいものだ。
岩手町には北上川の源流がある。そこに至る道は実は、かつての奥州街道だ。路面はアスファルトになっているけれど、道が発するオーラは間違いなく深い歴史が刻まれたそれだ。
途中一里塚の史跡が残っている。その場所は地図上は岩手町だが、数十メートル越えると、この絵の風景がひろがる大地が目前にあらわれる。
思わず息をのみ鉛筆をクロッキーブックに走らせた。

不思議なもので、クロッキーと、その時撮った写真は似て非なるものだ。目は描きたいものをきちんとズーミングしてくれる。クロッキーされたラフスケッチをと同じようにカメラのレンズで撮ろうとしても、決して同じにはならない。
目と心と手が風景に直結し、心の中で様々な会話=がゆらぎとして鉛筆の線に加味されることが快感なのだ。だから鉛筆クロッキーはやめられない。

そうしたとき、大地のラインはパーフェクトな「神の線」だといつも思う。

この二枚の絵はそんな「神の線」にすこしでもすり寄りたいという、罪深い悪あがきの発露だ。
posted by タク at 01:26| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月07日

ガーディアン最終回

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岩手日報連載、ガーディアン、ついに最終回迎えました。
通算362回で幕がおりました。
著者の大村友貴美さん、大変おつかれさまでした。
そして学芸部のFさん、Nさん、大変お世話になりました。ありがとうございました。
また、一年間お目汚しにお付き合いくださった読者のみなさんに感謝申し上げます。

一年間、ほぼ毎日描く=すなわち恥をさらし続ける=ということは、人生初体験。とてもあり得ない体験でした。
最終回の原稿が入ったときは、「ほんとに終わるのか???」
原稿いただいて悲しくも寂しくなった体験も初でした。

しかして、、、「気合いの必要なイラストは、なぜかモノクロ掲載になってしまう」というジンクスは、ついに最後まで鉄壁でした。。。なんと、思いもつかぬ、、、最終回もモノクロ掲載となったのです。

イラストレーターとして、このままじゃ終われないよ、、、ということで、最終話のカラー版をアップします。
posted by タク at 01:19| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | イラストレーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月06日

石神の丘美術館展作品メモ・マルタ島

「海鳴り」
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岩、断崖が好きで今まで何カ所か描いているけれど、この作品もそんな崖絵の一つ。
果てや大地の端っこは、人間の深いところのなにかをくすぐるものがあると思っている。
●△最果ての地、とか□※最西端、などというフレーズにアンテナが立つのは私だけではないと思う。
おおかたそんな場所は大地が途切れ、海に崖が落ち込んでいる。あえて荒々しい場所がはしっこにはふさわしいと思うのは自分だけではあるまい。

岩好き、崖好きのわたしにとって、マルタ共和国、ゴゾ島の海辺もまたモチーフの宝庫だった。
風が水分をまきあげ、崖をかすかにかすませていた。一人の女性がたたずみ写真を撮っていた。スケッチをしている間、だいたい15分くらいだったと思うが、彼女もずっとその場所に立ち尽くしていた。
この絵は、ごおごおと響く海鳴りを、見知らぬ彼女と共有した時間だ。


「シロッコの港」
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船や飛行機、クルマといった乗り物や、日常使う道具は、知らず知らずのうちにそのデザインに、国ごとのアイデンティティが表れると思う。
マルタ島、マルサシュロックの港には色鮮やかな漁船が浮かぶ。
地中海のどまんなかに位置するからだろうか、かつて古代のエジプトやギリシャローマの軍船を彷彿とさせるデザインは、その地理的歴史的なと成り立ちと無関係ではないとおもう。

今に生きる人間は、ただ数十年の生を与えられたのではない。過去数千年の脈々と手渡された深い記憶を持って今に生きているのだ。
港の色は、そんなことを描き手の自分に考えさせる。
posted by タク at 18:14| 宮城 | Comment(0) | TrackBack(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする