2015年10月18日

お弟子さんは小学三年生

1小さな花束.jpg

アトリエでごく少人数の水彩画やイラストの教室をときどきしています。アトリエが狭いので、4人だったり2人だったりマンツーマンと少人数。
自分は「描くスキル」はそこそこの経験であるのかもしれませんが、「教えるスキル」ってどうだろう、と、いつもつい考えます。
教えるとは、たぶん、階段みたいなもののような気がしています。一段一段が大切なのでしょう。はたして自分は段をふんでるのかな?とも考えてしまいます。

新しく生徒さんがひとり入りました。小学三年生の女の子です。おかあさんと個展に来てくれたのがきっかけでした。
実は今まで何度かカルチャー教室で子供へのレッスンを請われたことがありましたが、断ってきました。理由はまっさらな子供は、きちんとした美術教育のスキルを身につけた「教えるプロ」でないとだめだ、と思ったから。わたしはたしかに描くプロだけど教えるプロじゃない。
しかし今回、その子の熱意に押され、ひきうけた。理由は、わたしの子供時代の出会った、あるオジサンの思い出を思い出したから。

小学生の時、零戦や戦艦大和をいわゆるマンガで描くのが大好きな子供でしたが、父の知り合いのあるオジサンが、あるとき、落書きしてるノートを脇から眺め、どれどれ?と、ちょこっと陰影やタッチをエンピツでつけてくれました。もちろんそのオジサンは美術の先生ではなかったのですが、その時、さらっとタッチが加わっただけで大和に描き込まれた重量感に驚いたことをいまだに憶えています。そのオジサンはときどき、私の描くマンガにちょこちょことアドバイスをくれたのでした。そのたびに自分の表現力が数段パワーアップしたぜ、と、子供ながらに誇らしかった(笑)。

小学三年生の彼女を前にした時、そんなことがなぜか思い出され、小学生に教えることができるのか???と躊躇は、「やってみましょう」という返事にかわっていました。

あのオジサンはたぶん「教えた」なんて思っていなかったろうな。でも、私にとってはあのオジサンが、まちがいなく絵の第一師匠だったんだ。遠い記憶のオジサンへの恩返しは次の世代へ返すことでもあるのかな、と、今なんとなく思ってます。



posted by タク at 03:36| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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