2018年04月29日

GWまっただなかの個展・スタートします

晩翠画廊20周年リレー展「古山拓水彩画展」のご案内

GWまっただ中の個展開催となりました。
遊び疲れた合間に、よかったらどうぞいらしてください。

会期/2018年5月1日(火)〜6日(日)

会場/晩翠画廊 仙台市青葉区国分町1丁目8-14 仙台第2協立ビル1F
        TEL:022-713-6230

作家在廊予定は次の通りです 初日1日(火) 3日(木・祝) 5日(土・祝) 6日(日)
bansuidm001.jpg
posted by タク at 22:32| 宮城 | Comment(0) | 水彩画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月14日

水彩画とエッセイ

20180414mercato120.jpg
東北通信情報懇談会の会報誌「メルカート」の最新号が手元に届きました。背表紙に「旅絵」と題した水彩画とエッセイを担当して6回目。今回は秋田・由利本荘市の鳥海山を題材にしています。

今まで絵とエッセイの仕事をいただいてきましたが、メルカートは東北全域をテーマにしています。取材旅の合間にこころに舞い降りたキーワードから、自分の内側を振り返ることができて、とてもありがたい仕事のひとつです。

テキストも下記に紹介します。ご笑覧ください。

 * * *

菜の花畑へ-鳥海山

 わたしは小学生の頃、岩手の二戸という町にすんでいた。家は町はずれだった。当時、東北本線がすぐそばを走り、線路の向こうには急斜面の山が壁のように立っていた。列車が通るとゴトンゴトンとレールの音が山肌に反射し聞こえてきた。そのたびに「あの山の向こうはどんな風景なのだろう?」と思っていた。

 山を登りきり、稜線から向う側を見たい。その想いは結局叶わず、数年で転校することになった。登山家や冒険家なら、そんな体験が原体験の一つなったと言っても格好がつくが、残念ながらわたしはそのどちらでもない。山に登る習慣のない自分ではあるけれど、それでもその存在の強さはわかるような気がする。

山はただそこにあるだけだ。しかし、麓や周囲に暮らす人にとって、その姿は目に見えない心の盾だ。特に住み慣れた場所を離れた時に、その盾の強さは強靭となる。

 今回の絵は春の鳥海山。山形側、秋田側それぞれで違った稜線を見せてくれる。何度旅しても深呼吸をしたくなる山だ。

 何気なく山なみを眺め、息を吸う。そうすることで心の楯の厚みが少しずつ増して行く。二戸で見ていた名も知らぬ山もまた自分に大きな何かをくれているのではないか。

 この絵の菜の花畑は、由利本荘側から登った桃野という地区に広がっている。

(絵と文・古山拓)
20180414cyokaisan.jpg

posted by タク at 21:06| 宮城 ☁| Comment(0) | 水彩画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月03日

岩手の宝物

この絵はどこの国ですか?ヨーロッパ?とツィッタで尋ねられました。
場所を明かすと岩手です。

岩手は県のなかでは日本一広いのです。感覚的には四国とほぼ同じ。楕円をタテに置いたようなカタチをしていますが、真ん中を北上平野が楔のように北に貫き、西に奥羽山脈、東に北上山地が位置します。

奥羽山脈は若く、北上山地は年取ってる、と子供の頃習いました。そんな大地ですから、肥沃とは言い難い。だから開拓村があちこちに点在します。そしてその風景に佇むのが、絵に描いたスタイルの農家なのです。

たしかに東北六県スケッチ取材してきましたが、このデザインは岩手オリジナルですね。どこか異国の香りさえ放っています。

2歳から3歳にかけて、私が住んでいたのは絵のような景色が広がる山間部でした。この酪農家デザインは岩手独特。暮らしている県人はなんとも思っていないかもしれませんが、飛び抜けて大事な「景観デザイン資源」だと思うのです。

建て直す時、このスタイルを大切にしてあげると、のちのちいいことがあります、きっと。大手ハウスメーカーいいなりになったら岩手らしさは消えて行きます。
このカクカクスタイルは間違いなく岩手の宝物ですよ。

故郷を出て30年以上たちますが、誰かが大きな声で言わないと、どんどん故郷岩手の景観がどこの国の建物だかわからないハリボテデザインに取って代わっている岩手の景観が悔しいです。

なので絵で叫ぶ。

盛岡川徳個展「絵のあるおはなし」展は4/5〜4/11。
この絵も出品します。
描いた風景の向こうに、それぞれの物語を紡いでもらえると嬉しいです。

このモチーフは意地でも描き続けます。


E3BD96E7-74DA-429B-902A-AFF2378B3957.jpg

posted by タク at 00:32| 宮城 ☁| Comment(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

岩手の宝物

この絵はどこの国ですか?ヨーロッパ?とツィッタで尋ねられました。
場所を明かすと岩手です。

岩手は県のなかでは日本一広いのです。感覚的には四国とほぼ同じ。楕円をタテに置いたようなカタチをしていますが、真ん中を北上平野が楔のように北に貫き、西に奥羽山脈、東に北上山地が位置します。

奥羽山脈は若く、北上山地は年取ってる、と子供の頃習いました。そんな大地ですから、肥沃とは言い難い。だから開拓村があちこちに点在します。そしてその風景に佇むのが、絵に描いたスタイルの農家なのです。

たしかに東北六県スケッチ取材してきましたが、このデザインは岩手オリジナルですね。どこか異国の香りさえ放っています。

2歳から3歳にかけて、私が住んでいたのは絵のような景色が広がる山間部でした。この酪農家デザインは岩手独特。暮らしている県人はなんとも思っていないかもしれませんが、飛び抜けて大事な「景観デザイン資源」だと思うのです。

建て直す時、このスタイルを大切にしてあげると、のちのちいいことがあります、きっと。大手ハウスメーカーいいなりになったら岩手らしさは消えて行きます。
このカクカクスタイルは間違いなく岩手の宝物ですよ。

故郷を出て30年以上たちますが、誰かが大きな声で言わないと、どんどん故郷岩手の景観がどこの国の建物だかわからないハリボテデザインに取って代わっている岩手の景観が悔しいです。

なので絵で叫ぶ。

盛岡川徳個展「絵のあるおはなし」展は4/5〜4/11。
この絵も出品します。
描いた風景の向こうに、それぞれの物語を紡いでもらえると嬉しいです。

このモチーフは意地でも描き続けます。


E3BD96E7-74DA-429B-902A-AFF2378B3957.jpg

posted by タク at 00:32| 宮城 ☁| Comment(0) | 個展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。