2011年07月21日

仙台に潮紙(うしおがみ)立つ

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津波からからくも逃れ、九死に一生を得た紙漉職人がいます。仙台市東部、海辺のそばの授産施設で和紙漉きを指導していたT氏です。

施設は311の津波でやられ、その場所をうつすことになりました。
残念なことに津波被害を機に、和紙漉き事業から撤退する事に。T氏の無念さは想像に難くありません。
ところが、津波でやられた建家をのぞいたところ、和紙漉きの道具一式が、ヘドロに埋もれつつも奇跡的に無事だったそうです。
話は奇妙にすすみ、廃棄処分寸前だった道具一式を、T氏が全て譲り受ける事に。


そんなT氏が、今日、私のアトリエに来ました。


「3月11日の津波を生き抜いた道具で、1000枚の紙を漉きました。コウゾは津波の汚れが入っていたりしますが、これでカレンダーをつくりたいのです。使える色は1色のみですが、自由に絵柄を描いてもらえないですか?」

聞くと、シルクスクリーン印刷機も、縁あって震災後手許に渡ってきた(!)とのこと(ありえないよ…)。

T氏の漉き方は、仙台柳生和紙の流れを組むものですが、「潮紙(うしおがみ)という名前にしたいと思っています」とT氏。
津波でやられた荒浜から生まれ立つ「潮紙」。なんとも素敵なネーミングじゃありませんか!
「できるところからゆっくりやって行こうと思います」との言葉に、もちろん、わたしのできること=カレンダー制作をしかと引き受けました。
T氏にエールを送りつつ、潮紙誕生記念作品?第一号「質実剛健モノクロ1色カレンダー」、どんな絵を描こうかな。10月藤崎個展での発表をめざします。

仙台の新しい和紙の流れが、津波の瓦礫の中からひとつ生まれそう…そんな気がしています。
T氏、ガッツだ!(モチロンワタシモ〜)









posted by タク at 22:35| 宮城 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 東北関東大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
奇跡が起こったのですね。
読ませて頂いて
胸が熱くなりました。

「潮紙」のカレンダー!!!
神様がくれたお仕事ですね。
Posted by みゆ at 2011年07月22日 10:03
その施設で、紙漉きの体験をしたことがあります。「こんにちは!!」と、施設の人々の大きな声に迎えられての紙漉きでした。大きなドラムのようなものに張り付けて乾燥させるのでした。
その時指導してくださったのが、T氏でしょう。
貴重な紙と出会って、どんなカレンダーができるか、本当に楽しみです。
Posted by こみや at 2011年07月22日 17:57
みゆさん、絶対奇跡ですよね。
話聞いてて「それはもう、おおきなチカラから、道がしかれたってことだよな」と思いました。
ボランティアですが、エネルギー充填120%で取っ組み合うつもりです。
Posted by タク at 2011年07月22日 19:02
こみやさんも行かれたことがあるとは!そして紙漉まで〜。やってますね〜。
たぶん、Tさんに間違いないでしょう。
途中転職組のなかなかのチャレンジャーですよ♪藤崎展、乞うご期待!
Posted by タク at 2011年07月22日 19:03
ご無沙汰しておりました。

素敵なご縁を感じるお話ですね。
カレンダーの出来上がりを楽しみにしています♪

本日ようやく「だいすきとうほくポスター展」に伺いました!
楽しく拝見いたしました。(^^)
ご案内ありがとうございました。

Posted by arbre at 2011年07月22日 21:38
arbreさん、クラブ展にご来場、ありがとうございました!
カレンダー、縁を汚さぬよう描きたいと思います。って、自分にプレッシャーかけてますね(笑)
Posted by タク at 2011年07月22日 22:09
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