2011年11月10日

「パシフィック」

先日、DVDシリーズ「パシフィック」を全巻ようやく見終わった。
5巻ほどだったけど、かかった時間は二ヶ月ほど。
私がレッキとした「日本人である」ということをさしひいても、観てよかったテレビシリーズでした。ちなみに太平洋戦争を、あくまで「アメリカ側から捉えた」戦争モノ。(ここで、あらためて硫黄島を日米両方向から描いたクリントイーストウッドの偉大さに感服するのです)

毎回繰り返されるオープニングロールは、言葉にできないほど映像的に素晴らしい、と、私は思う。
砕け散るコンテを素材にするなんざ、描く事で食ってる自分の深いとこにグサグサ。10エピソード、オープニングを観る度にカラダが固まってた。着弾で吹き飛ぶ飛沫にオーバーラップするコンテの超アップの砕けちる粉末が、いやがおうにも目を釘付け。
オープニングのラストカットなんて、水墨画的、いいかえれば東洋的間合いの美しさを、オープニング制作者は考えたのではないか?と勘ぐるほどでした。

見終わって、小学生のときに買っていた、「太平洋戦争写真集=毎日新聞刊」(オイオイ…汗)を久しぶりに本棚から引っ張り出して、ページをめくってました。
黄ばんだ紙に印刷された太平洋戦線の報道写真が、テレビシリーズという「虚構」ではあれ映像的に「動いた」のが「パシフィック」だったんだ、と、あらためて納得。
戦場で精神が崩れかけ、必死に人間であろうとする描写など、兵士の内面を描いていた部分も大きなテーマでした。

昭和37年生まれの自分はれっきとした戦後育ちだけど、子ども時代、思い返せば、傷痍軍人が路上で頭を下げていたり、書店には児童書スタイル戦記物がならんでたり(さんざん買いあさったっけ。でも、当時は長島茂雄に憧れるダンシが居る一方、戦記物に傾倒するダンシも典型の一つだったとおもうなあ)少しではあるけど太平洋戦争の残滓があちこちに残ってたことを思い出した。

以前、「バンドオブブラザーズ」なるヨーロッパ戦線を描いた連作もみたけれど、そのとき、「ドイツ人が見たらどう思うのだろう」と思ってました。だけど、パシフィックはそれとは根本的に異なっていたとおもう。
そう、「黄色人種と白色人種」という決定的な「人種」と「文化」の違い。
そんなこともあわせて、深く考えさせられたテレビシリーズでした。

映画音楽の名手、ハンス・ツィマーの音楽がいまだに耳から離れません。





posted by タク at 21:41| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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