2006年12月14日

透き通る絵の具

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透明水彩絵の具が好きです。紙の白と響き合うような透明感が大好きです。

はじめて透明水彩を使ったのは、忘れもしない二十七歳の時。印刷会社の制作室に勤務していた時代です。制作室といっても学校アルバムの編集でしたので、写真を切った張ったが仕事で、透明水彩絵の具を使ったことはありませんでした。実は当時偶然見つけた広告プロダクションのイラストレーター募集広告を見て、あわててもちこみ作品を作ろうと近所の文具やさんで購入した絵の具が、「ヌーベル透明水彩絵の具」でした。

はじめて水に溶いて、紙に乗せたときの透明感が忘れられません。もっとも、当時の描いた絵は、それはヒドイものでしたが、色が透明であるということに、感動した憶えがあります。
思い返してみると、私の絵の具のキャリアは、小学校、中学校の時に使った学校推薦の不透明水彩絵の具でストップしていました。印刷会社に入る前、アニメーターの原画マンはしていましたが、実は原画マンは黒のエンピツと数本の色鉛筆しか使いません。15歳で絵の具との戯れはストップしていました。

で、二十七歳の時、こんな美しい絵の具があるんだ、となったわけです。
その広告プロダクションに、なぜか採用になってしまい、そこから私の様々な画材との出会いが始まりました。パステル、マーカー、コピック、ファーバーカステル、リキテックス、カラーインクと、会社の備品でしたので使い放題です。油絵をそのころ習いに行っていたので、当時使わなかった画材は岩絵の具ぐらいだったように思います。

数ある画材の中なかでも、やはり透明水彩はとても気になる画材でした。あの色つきフィルムを合わせたような重なりや、おもしろい滲みが私のツボにはまっていたようです。普通ならマーカー+パステルで速攻仕上げが求められていた絵コンテ原画を、わざわざ透明水彩で嬉々としてやってました。

当時、会社に置いてあった透明水彩絵の具は一般的なものでした。モノの本で読んだ「ウインザー&ニュートン社」の透明水彩をどうしても使ってみたくなりましたが、当時高価だったその絵の具を買ってくれとはサスガに上司に言い出せませんでした。結局、フリーになって真っ先に買った画材はウインザー&ニュートンでした。

どこでどうまちがったか、個展をするハメになったりしているうちに、ますます透明水彩の深みにはまり、今に至っています。使う絵の具もいろいろなメーカーの物。それぞれに色の出方、味わいがあって、私はこのメーカー!とは言い切れません。今日も水彩の仕事をしていましたが、ごそごそ絵の具棚をかき回していたら、奥からヌーベルの絵の具がでてきました。
でてきたヌーベルは3本。うち一本は真ん中でちぎれてました。
こいつのお陰で今があるんだなあ、、と、ちょっとうれしくなりました。

今日の一枚は、はじめて買った絵の具の写真でした。

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posted by タク at 09:36| 宮城 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | モノヅクリの裏庭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なるほど・・・
サラリーマンから いきなり絵描きさんになられた、とは信じられない話だ、と思っていました。

やっぱり 環境があったのですね。
透明水彩絵の具、その美しさには心ひかれます。

教室で 油彩を勧められましたが 私は水彩一本です。
しかし なぜか・・・美しい透明水彩画が描けません。
コテコテしていくのは な〜ぜ?
Posted by kimiko at 2006年12月14日 14:06
何か物語りを語ってくれそうな佇まいですね♪

私の中学校では美術の教材として水彩絵の具を使ってました。
最初の授業は、ちょっとずつ重なるように3つの○を描いて、
それぞれに赤、青、黄色の絵の具を塗る…
ようなことをしたような記憶が…。
(もしかして、頭の中で勝手につくってる記憶かもですがw)
でも本当に下の色が透けて上の色と重なることにびっくり!
という記憶があるのはホントです。

お絵描きの授業では鉛筆淡彩がいちばん好きだったな〜。
Posted by ほっしい* at 2006年12月14日 14:48
プロの道具に対するこだわり、人生とともにある道具のストーリー。
美しいですね。
Posted by セバスチャン at 2006年12月14日 20:14
kimikoさん、それは、ないです(笑)
23歳でアニメーター、26歳で印刷会社、27歳から会社勤めイラストレーター、そして31歳でフリーランス。こう考えてみると、かれこれモノヅクリの業界で20年です。まだまだですね。

油絵は趣味で習ったことがありますが、結局水彩が一番楽しいんでしょうね。ついつい透明水彩に手が伸びます。
Posted by タク at 2006年12月14日 23:00
ほっしい*さん、中学の時に使っていたとは、うらやましい環境です。

滲みの美しさにはじめて驚いたプロダクション勤め時代、今はその会社無くなってしまったけど、懐かしいですね。
今もそんな水彩のにじみと重なりにワクワクしますよ。
Posted by タク at 2006年12月14日 23:03
セバスチャンさん、ありがとうございます。
私の場合、学校を出ているわけではないので、全て試行錯誤で道具を選んで使ってきました。使い方も我流です。絵の具からすると失礼な使い方もしてそうです。
まだまだまだまだ日々精進です〜。
Posted by タク at 2006年12月14日 23:04
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