2014年11月02日

Hotel Resolution

アニメーション、イラスト、水彩画、と、描くことで食い続けて、かれこれ29年になろうとしている。早いものだ。

目に見えない「流れ」って、やっぱりあると思う。今にいたるまで、いろんな流れに翻弄されてきた。
「これしかない」と思ってやったところ、ふたをあけたら「なんじゃこりゃ??」となり撤退、とか、義務感にかられてやったことが、裏目に出て「おいおいおい、、、」となったり。まあ、「人生は川の流れの木っ端のごとく」とはいったもので(誰の言葉か憶えていないけど)あっちへふらひらこっちへ淀んでみたりの今までであった。

しかしだ、???となったことや、あるいは「足突っ込まなきゃ良かった」と思ったことが、マイナスだったかというと、決してそんなことはないとおもう昨今でもある。
これは負け惜しみでもなんでもなく、一見最悪に見えたそのアクシデントから、時間を数年、あるいは十数年たった今、本心からそう思っていることだ。テリブルな出来事が皮肉にも新しい道を示してくれる。

正直、自分はものすごい恐がり屋だ。
旅先でもそう。ふらふらしているように見られるけれど、ちょっとでもヤバイとおもったら、脱兎のごとく撤退するあたりなんざ、恐がり以外の何ものでもない。

それでも、突き進んで栄光の自爆を選ぶか、後ろ指刺されようと、じめじめした脇道をいくか?と言われたら、ぼくは間違いなく後者を取る。これも20余年、フリーで生きてきた自分なりの指標だ。…なんて書くとカッコつけ過ぎだね。フリーの絵描きなんて、社会的に最底辺もいいところだ。一人なら、とうの昔にあっさりとどっかで果てていただろう。
そんな自分がここまでこれたのは、バックで支える妻が居たからだ。
彼女が居たから撤退もできたし、後ろ指さされようといままでやって来れた。それは帰る場所があったからだ。

明日は結婚記念日だ。
いよいよあと少しで、妻と二人で新しいアトリエの旗を立てることになる。そんな意味でも今年の結婚記念日は、節目の日になりそうだ。
キーを打ちながら、ふと、今年の春の英国旅で最後に泊まったホテルを思い出した。
名前はHotel Resolution。
ヨークシャーのウィットビーで、なぜか惹かれて泊まったホテルだ。眺めが最高の宿だった。泊まった部屋の窓辺からは港町とウィットビー・アベイが見渡せた。

20141102resolution.jpg

ヨークシャーに出発する前日、ウィンザー近郊に住む友人が、「タクさんはすごい名前のホテルに泊まるね」といってのけた。
英語に弱い私が日本語訳を尋ねると、「訳すなら「決意」って意味かな」との答えが返ってきた。続けて彼女はこういった。
「タクさんは何を決意したの?」とも。

そんな明日、レストランに予約を入れた。
描くことで食ってきた29年目のResolution。26年間、耐えてきてくれた妻と、料理とともにその意味をしっかりと味わおうと思う。

心のHotel Resolutionは、思いのほか近くにあったのだ。

20141102reso2.jpg


posted by タク at 18:37| 宮城 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | 旅の神様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久〜。
11月3日って、今からちょうど60年前、第一作目の『ゴジラ』が公開された記念日だぜ!知ってた?スゲーな、お前、やっぱり持ってるわ。何を?(笑)
いや、それだけなんだけど(笑)お邪魔しました〜。
遅ればせながら、結婚記念日、おめでとう!
Posted by モスラの息子 at 2014年11月04日 22:31
モスラの息子、おひさしぶり!&ありがとう!!
喜んでいいのか悪いのか、よくわからんメールではあるけど(笑)元気そうで何よりです♩
Posted by タク at 2014年11月05日 02:05
ご結婚記念日おめでとうございます。
拝読しながら涙がでました。
想像を超える、さまざまなことを
きっとお二人で、それからお子様たちも一緒に
乗り越えていらしたのでしょうね。
わたしは辛いとき、古山さんの奥様の笑顔を思い出すことが
多々あります。
旦那様の夢を支えてゆくことの重みや大変さ、
言葉に出せないものもあるはず。
それもすべて包み込み、穏やかに凛と気品あふれていらして。

ソウルメイトという言葉が本当にぴったりの
すてきなご夫婦。
私たちも目標にしながら頑張りたいとおもいます。
行けるところまで。
Posted by mon st.lou at 2014年11月05日 19:38
mon st.louさん、こちらこそいつも気持ちいい時間を感謝しています。ありがとうございます。
いままでいろんなことがありましたが、妻じゃなかったら「甲斐性なし!」と、ばっさりと別れられているに違いありません。
st.louさんが私と妻を一緒に撮ってくれた写真は一等地に飾っていますよ。
ともに行けるとこまで、自分の「カン」で進んでまいりましょう!
Posted by タク at 2014年11月06日 21:13
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