青森は日本のアイルランドだ、と、いつも思う。なかでも津軽半島と下北半島は旅する都度、特に思う。
厳しい自然、立ち向かう人、タフな暮らしが垣間見える景色。そんなものがいっしょくたになった印象がアイルランドと被るのだ。
昨日まで一泊二日で、そんな青森下北半島に取材行をかけてきた。数ヶ月前もイラストレーションの仕事の取材で訪れているが、今回は自己取材だった。取材ソースを何に使う、というわけではなく、生み出すためのエネルギー補充という感じ。
スケッチはしない。というか、あまりの強風のためスケッチブックを定位置にじっと抱えることさえ出来ない。
それゆえ、取材は津軽海峡から吹き付ける強風に向かって立つ。荒れる海鳴り、電線の唸る音に耳を傾け、雲間からさす光を体でうけとめるだけで十分だ。
1日目は東通村から下風呂温泉。
2日目は下風呂温泉から風間浦の易国間、大間、佐井、仏ヶ浦でタイムオーバーだった。むつ市をあとにしたのは夕暮れ時だった。
自説だけれど、旅は日常の10倍の体験と出会いをくれる。
今回も例外ではなかった。
絵は一切描かない旅だったけれど120%充電完了。心にはしっかりと印象が刻まれた。
これからのアウトプットにワクワクしています。
(仏ヶ浦)
佐井からむつへ