日曜の今日も仕事だ。
1994年に屋号ランズエンドの旗かかげて以来、そういえば、あまり日曜、オフった記憶がない。
今朝は、大学受験生の娘を、センター試験二日目で朝、会場まで送り届けて、さあ仕事、と開始したところ。
今、水張りが終わり、乾くのを待つ間、ちょっとブログに向かっています。
実はランズエンドを掲げて独立したのには、娘の誕生が絡んでいる。
当時、広告プロダクションに勤めていた会社勤めのイラストレーターだったのだけど、娘が生まれた事で、いちかばちかと独り立ちしたのでした。
理由のひとつは、会社勤めのままでは、夫婦で話し合った「めざす家族のカタチ」が実現できなかったからでもある。ちょっとかっこつけすぎですね、スミマセン。でも、ホント当時はそう思っての独立でもあった。
会社を辞める事を許してくれた会社の理解もあり(いまもって感謝です)、古巣からの仕事もいただけたことも幸運だったけれど、オニのように描く仕事ならナンデモ受け続け、3年後息子が誕生。
ますます稼がにゃ、と、必死になり過ぎ体調を崩し、1ヶ月で髪の毛が全て抜けた(笑)
医師のミタテは、円形脱毛症のアタマ全部版。回復には仕事のリズムを全て変える事というアドバイスをマトモにとらえて、10日間、仕事をクリアさせ、無理矢理リハビリ旅へ。
自営業が10日間店を締める=収入がその間ゼロになる=という英断(無茶とも言う)を、子育てに追われ家を護る妻が受け入れてくれたのも、今にして思えば、感謝でしかない。
その旅は、屋号のもとになった英国ランズエンド岬までふらふらとスケッチブックもって旅したのだけれど、その過程で描いてきた絵が、ギャラリー運営している方の目にとまり、初個展となり今に至る。
(ちなみに話はそれるけど、今年のロンドン五輪の聖火スタート地は、そのランズエンド岬だ。)
こう考えてみると、自分の仕事の大きな節目には、二人の子どもと妻がいる。
そんな娘も今はセンター試験の真っ最中、息子もまうすぐ高校受験とそれぞれにチャレンジの時期を迎えたとおもうと、妙に感慨深い。
ランズエンド。直訳すると「大地の終わり」。
「終わりは、はじまりだ」、と、風がびゅうびゅう吹くランズエンド岬に立ったときにマジ、思った。で、導いてくれる旅のカミサマって、いる、と、あらためて思った。
で、今もいつも、何かの節目に、その「終わりは、はじまり」ということを思い出す。
今、大きなきっかけを自分にくれた、高校や中学を「終わる」子ども達のそれぞれの「はじまり」の季節。大丈夫だ、旅のカミサマがみていてくれる、きっと!
娘を後部座席にのせ、朝日が太平洋に輝く高台にある試験会場へ向かうクルマの中、そんなことを思っていた。
さて、木製パネルに水張りした水彩紙も乾いた。
しごと、仕上げにかかります。
トップの絵は2011年の個展で出したランズエンド岬。
ラストの絵は、1997年のリハビリ旅で描いたランズエンド岬でした。
(なんつうか、15年も前の絵って、すんごく恥ずかしいですね)
あ、そうそう、その脱毛症ですが、なんと、旅の終わりに、ヒースロー空港で頭をさわったら、「ざらっ!」 で、「え???』
そう、新しい髪の毛が生えてきていた!!!のでした。
からだとココロは正直、です。
(今は自毛です=笑)
posted by タク at 11:19| 宮城 ☀|
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