2017年04月07日

フランスの思い出

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パリは別格だ。名だたる芸術家を集める磁場だ。ヘタな気持ちで訪れたら弾き飛ばされる…。若い頃、旅をしながらなぜかそう思い込んでいた。

ドイツ、オーストリア、ポーランド、ベルリン、ベルギーと回り、オーステンドからフェリーでイギリスへ渡った。パリは目前だったのに、避けたといってもいい。
自分は当時、駆け出しのイラストレーターだった。そんなぺいぺいが芸術の都に足を踏み入れるなんて、百年早い。と、本気で思っていた。

初めてのパリはそれから10年後くらいだったと思う。イタリアを回ったあとブルターニュ半島へ。ベネツィアから夜行寝台でパリへ入った。個展も何度か開き、そろそろ踏み入れても怒られないかな…と、思い切ってのフランス・パリだった。
現地で口をついて出た言葉は忘れもしない、「光があふれてる」

昨年から、一つの絵の具を使い始めた。セヌリエだ。作られている国はフランスで、本店はパリにある。
他の国の絵の具とは一味も二味も違う色彩から、旅先で降り注いでいた光を思い出した。

そんなことで、昨年から絵の具を使うたびにフランスの光を思い出し悶々としていました。
勢い流れで、今週末の9日のヒコーキでフランスに行きます。個展の制作の取材ですが、今回の目的地は南仏。
多分見たことない光に溢れてるのだろうな。

大変申し訳ありませんが、21日の帰国まで、制作もアトリエアルティオも臨時休業となります。作品を産む光合成には、光が必要なのです、きっと。

絵は、シャンソンの歌い手さんのラヴィアンローズを聴きながら3分即興でえがいたものです。
今は、あるご婦人のご自宅に嫁ぎ、かけられています。









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2016年10月29日

描く旅の記憶1-グレンフィディック蒸留所

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2010年,スコットランドを描く個展の仕込みでハイランドをぐるっとまわりました。
ご存知のとおり、ハイランドを回るにはレンタカーがベストです。水彩画の取材でもあるので、荷物もそれなりですし。悩みの種は、あちこちにあるウィスキー蒸留所。。。ちなみに私はシングルモルト好きです。

この絵は、超有名なグレンフィディック蒸留所。
ダフタウンというシングルモルトの聖地みたいな小さな街にあります。ここは小さいけれど蒸留所がいくつもあるので、ウィスキー好きは泊まるが吉です。

しかし、単独行のレンタカードライブで、あちこち蒸留所に立寄、、、。ハンドル握らねばならぬのにどうやって味わっていたのか、、、謎の答えはイギリス特有の霧の彼方に消えていまはありません(まあ、スコットランド人なら、ここでウィンクして肩をばしっと叩くところだ=笑)
ケルトの水は、絵にも描けない美味しさ、でした。

この絵は、仙台のカクテルバー「バッカス」に嫁いで、今はモルト好きをもてなす余生で悠々自適です。

バーテンダーの鎌田さんに「古山のブログを見た」というと、おもしろい話が聞けるかもしれません。
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2016年09月05日

奥会津取材行

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仕事のロケハンで奥会津へクルマを走らせた。

はじめて行ったのは1998年だったとおもう。二回目の個展に合わせての雪景色の取材だった。暮らすには言葉にならないほど大変に違いない、けれど暖かい雪がそこにはあった。
こんな素敵なところがあるのか、と、ツボにはまり、毎年只見川沿いに通ったので10回以上は行っていると思う。
それが、東日本大震災からぱたりと足が遠のいていた。そして昨日、日帰りで,仕事のスケッチ取材ではあったけれど久しぶりの奥会津を楽しんで来た。

なにがそんなに気に入っているのか?
答えは家並と家のかたち、それらの自然との距離感だ。
三角の茅葺きにトタンをかぶせた屋根が、自然の地形に逆らわずに不規則にならぶ。その不規則さがスケッチの上では絶妙の構図を作り出す。背景にはそそり立つような山だったり、滔々と流れる只見川だったり。
畑や屋敷林も奥会津独特のそれなのだ。
もうたまらない。奥会津ラブ。

初めて行った1998年からもうすぐ20年経つ。おおかたの田舎はそれくらいの時間が経過すると,新しい住宅がぽつぽつ違和感を呈し始めるのだけれど、奥会津の景観は変わっていなかった。
まるで、外国に旅したような安心感だ。

スケジュールの都合で一泊が叶わず、タイムトライアルのような取材だったけれど、今度は一泊して骨休めしたいな。
日本の田舎の原風景が残る地域として、私的には五つ星献上。
また冬の奥会津に旅してみよう。

絵はずいぶん前に描いた柳津町です。

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2016年08月14日

出羽路の夏休み

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出羽路の夏休み、といっても旅モードではありません。
お盆休みは妻の実家のある山形市へ墓参りで行ってきました。

はじめて出羽路山形を訪れたのは、妻と出会った19歳の時なので、今から34年前のことになります。
学生時代、同級生だった彼女のふるさとへ遊びに行ったのが、夏休みでした。JR仙山線で山形駅に降り立ったときの猛烈な暑さを今も憶えています。プラットホームへ降り立つと、呼吸で鼻腔から入ってくる空気が、「固まり」だ、と思いました。

そんな彼女と結婚してから毎年山形の夏を墓参りで訪れています。そして私の夏は、山形独特の強烈な暑さを体験して終わります。クルマで今は帰省しますが、実家についてドアを開け、外の暑さに身をさらす瞬間が、毎回楽しみでもあり怖くもある(笑)

ですが、今年の夏休みの山形は、すでにお盆の後のような空気感がありました。それはそれで過ごし易かったのですが、やはり物足りないものです。暑ければ暑いと文句をいい、過ごし易ければイマイチなんて、ジブンは勝手だ。

そのお盆休みの山形行きを使って、24日からはじまる大沼デパートへ予告編の水彩画を持っていきました。
個展まであと10日。水彩作品の制作はほぼ終わり、あとは額装や事務方をこなす感じです。ちょうど絵本のイラストの仕事が一つのヤマを迎えるのと、伝記物の人物イラストレーションの納期が今週末。なので、ちょうどいい塩梅、と思いたい。(思いたいというのは希望的観測ですが)
今日の絵は山形出羽路と言えば出羽三山。その羽黒山の五重塔を描いた6号作品です。

++++
古山拓水彩画展
「旅の空 花の詩」
会期/8月24日(水)〜8月30日(火)
会場/山形・大沼本店 7階ギャラリー 10:00〜18:30(最終日のみ11:00〜16:00)
大沼本店/〒990-0042 山形県山形市七日町1丁目2−30
電話:023-622-7111
http://www.onuma.co.jp
(古山在廊予定…初日・土曜・日曜は終日。他の平日は午後13:30から閉場まで)

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2016年07月19日

英国から友人来たる

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イギリスから友人ウォーレンプライス一家が我が家へ遊びに来ました。
旦那さんはイングランド人、奥さんは私と同じ岩手県人。ちびっ子2人はハーフで英語、日本語ともにペラペラ。

私がイギリスへスケッチ取材に行く時は、ウォーレンプライス家には必ずお世話になっていて、家族ぐるみのお付き合いになっています。

旦那さん、奥さんともにモータースポーツ狂で熱烈なスバリスト。イギリスでも愛車はレガシィ。今回も私のレヴォーグで、ちょこっと行きつけのディーラーまでハンドル握ってドライブ。「レヴォーグ、いいね!1.6ℓとは思えない!」ちなみに1.6リッターのこと、ワンカンマシックスって言うんだね、英語では。当たり前か(笑)
海外から来たスバリストの彼は、ディーラーからレヴォーグの新バージョンのカタログとミニカーをもらい、大喜びでした。

面白かったのは、我が家のリフォームしたばかりのトイレへの子供達の反応。
そう、最近のジャパニーズトイレは自動でフタが開く。
それを見た子供たち、目をまんまる。
「トイレちゃん、cool!」
フタが自動で閉まるのを見て
「トイレちゃん、ありがとうー」

障子だらけの純和室の居間においては、旦那さんから英語で、「この窓は紙でできているんだ、穴が空くから指でつついちゃダメだよ」と注意されていたり、はたからみていて微笑ましかったです。

旦那さんと杯を傾けながらの英国のEU離脱への現地感覚的見地も、とても頷けるものがありました。
ネットや電波が発達して、あっという間にニュースがスマホに入ってきます。それでなんでも知ったようなつもりになっていますが、現地の声や生の会話に勝るものはない。

絵もそうかも…。大切なのは現場に出向くこと。リアルな対象と向き合うこと。
こうかくと、写真でも十分リアルじゃないか、と言われそうですが、大切にしたいのは「キャンバスや水彩紙に描かれなかった周囲の空気や匂い」です。
それらは絵の表層に出るものではないのでしょうけれども、自分の五感で見聞きしてきた、という事実は、目には見えずとも画肌に刻まれるもののような気がしています。

英国人の彼とEU離脱の話をしながらそんなことを思っていました。


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2015年11月19日

ロックな浜

アトリエアルティオ休業日の昨日、海辺の町七ケ浜に行ってきた。
いろんな人に会い、これまたあれこれ刺激を受けてきた七ケ浜でした。
何より仮設商店街のラーメン屋「夢麺」のラーメンとチャーハンのなんとうまかったこと!
オーソドックスかつシンプルの極みのようなスープに感動。チャーハンも久しぶりにこれぞ的駅前食堂スタイルチャーハンに出会えた感動。

仮設商店街は今月で閉鎖なので、しばらく先の移転オープンまでお預けというのはツライ。
なーんだ、刺激受けてきたって、ラーメンとチャーハンだけか!と言われても仕方ないほど満足なお昼でした。

もちろん用件は他にしっかりあり、そちらもぐいっと前進、と思いたい。

海辺の町って独特ですね。進取の気質に富む、というのはこういうことなんだろうな的展開の七ケ浜でした。

仮設商店街で
行われてある、七ケ浜をえがいた水彩画展覧会はまだ今週いっぱい続きます。
ぜひ足をお運びください。なんか、ロックな会場なのだよね。

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2015年10月22日

出羽路エンピツスケッチ旅

「明日、出羽路にスケッチにいこう!」
唐突に昨晩思い立ちました。スケジュールを見ると、急ぎの仕事は、なし!というわけで今朝早くクルマででかけました。目的地は羽黒山五重塔と寒河江の慈恩寺。
来年の夏、山形大沼デパートギャラリーでの個展が決まっているので、取材のための急遽の出発でした。

五重塔も慈恩寺も、十数年前の一昔、一度行っています。ですが慈恩寺に至ってはま〜〜ったくピンとこなかった。「へ〜、古い寺、ね」そりゃそうだ、俗物日銭稼ぎの最右翼人生、30台で古刹の良さがわかるような人生とはほど遠い。
ところが、今回は違った。山門から「むむむ」とクロッキー開始。
三年ほど前、山形市の専称寺を描いた頃から古刹の魅力が少しずつですが、しみるようになってきました。以後、アンテナがどこか古刹に向いています。

しかし山形は宮城と隣り合わせですが、まったく異質な国です。
奥羽山脈という背骨をへだてて、これほどまでに文化も空気感も違うものなのか、と、いつも思います。
豊穣と祈りの国、かな、山形は。

今日はほとんどクルマを運転しっぱなしで(山形はある意味、広大だ)、収穫は鉛筆クロッキーでがががっと6枚のみ。現地ではなんだかぼーっとしていたくて、水彩スケッチをする時間は取らず。それでも羽黒山ではアメリカ人のめんこい旅人オンナノコから話しかけられたり(オジサンは流暢な英会話はできないけどパワフルブレイクなハートイングリッシュは得意なのだ)、慈恩寺ではお坊さんからラッキーにもマンツーマンで仏像や寺の曰くを聞くことができたり、そんな意味でも豊作の旅でした。

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2015年01月31日

明日ウェスティンホテル仙台

明日、ウェスティンホテル仙台で開催される、ウェスティンサロン#11ティートーク「古山拓のイギリス旅歩き」は、お陰様で全席ご予約いただきました。ご予約下さった皆様に心から御礼申し上げます。

数日前から、ホテルスタッフの方々といらしていただくお客様の目線に立って、最後の仕込みに入っています。
ホテルの方々とこういうイベントでご一緒するのははじめてで、新鮮です。

個展でギャラリートークをしたり、環境系のセミナーで話したりしたことは何度もありますが、今回のトークショーは、あらゆる意味でいままでとは違います。いつもやっている個展もある意味ショーなわけで、その姿勢に勉強になっています。

イギリスの空気を感じてもらうために、仕込みももう一息だ。

明日、ウェスティンホテルセミナー25階でお待ちしています。







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2015年01月25日

北へ

困り今日、岩手軽米町に日帰りした。仙台から北へ270キロくらいだろうか。葬儀への参列だった。北の地は気持ちよく晴れていた。


寺で久しぶりに会った仲良しのいとこが

「今日は、あっだげーよ。おとついは氷点下13度だったんだ」


とはいえ、北緯40度以北だ。それでも寒かった。

そう言うと、いとこは、

「たくちゃん、ちゃんとシダズボン、へできた?」


このいとこの、一切飾り気無い言葉に、心底ホッとした。


仙台、否、都会なら、まず、

「ヒー◯テックのアンダーウェア」なんて言われるところ、ばさっと、「シダズボン」。

(訳注:下ズボン=今はスパッツというのかな)


そうだ、オラだづは、パンツと言ったら猿股、履くのはズボン。インナーなんて、なんだそれ?だったはずだ(笑)


澄んだ空の下、寺の境内で、地元に根を張ったいとこはとこたちと葬列に加わった。

長い一日が終わると、身体は疲れていたけれど、気がつくとすっと凝り固まった力が抜けていた。


「たぐ、けってくっと、チガラ脱げんべ」

サヨナラしていった祖母が、そう微笑んだような気がした。



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2014年06月19日

ツキを呼ぶ魔法の言葉ヨークシャー編??

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旅先で唐突に言葉が舞い降りてくることがあります。
言葉が浮かぶ、という感じとも違って、他のところからやってくるかんじ。
う〜〜ん、どっちにせよキケンか(笑)

2010年のスコットランドの旅では
旅の終わり近く、エジンバラ城の下、公園のベンチでクロッキーをしていると、
こんな言葉が、頭上から舞い降りてきました。

…【HOME】…

だれかがそっとささやいた、そんなかんじでした。いや、ほんとですよ。なんでホームなんだ??ってかんじでした。
あわててクロッキーブックに鉛筆を走らせたスケッチブックには、気がつくとこんな言葉が書かれていました。

「王は、国という家のために。
兵は、民の安全という家のために。
民は、家族という家のために
すべて人は、それぞれの帰るべき家に還りつくために、日々を生きている。」

…オイオイ、なぜにジブンはこんなこと書いているんだろう???旅は分裂にいざなう、のか??はたまたケルトの神のお告げか?な〜んて、それはそれで楽しんでいましたが、なんとも奇妙な不思議な体験でしたね。

で、5月下旬から6月頭にかけ旅した英国ヨークシャーの旅では、時折降りてきていたのは、こんな言葉でした。

【心配するな。席は用意されている】

汽車、バスを予約無しのその度ばったりで旅したからかなあ….
すしずめにちかい車両に乗ることになったり、でかい荷物抱えて、じつは結構スリリングな時もあったのです。
明日をも知れぬフリーランスで旅に出てることもあいまって、たぶんだからこの言葉だったんだろうね〜(笑)
いや、旅でのできごとは、神のお告げなのだ、きっと^_^と、ミステリアスな方にとらえるのが吉というものダ♩

そうそう、「言葉」といえば、さし絵イラストを手がけた絵本「ツキを呼ぶ魔法の言葉・魔法使いのプレゼント」(原話/五日市剛・文/ほしのひかり・絵/古山拓@マキノ出版)が、9刷目の増刷が決まりました。

今までお求めくださった方々と、これから読んでみようか、と思っている方々、ありがとうございます、です。
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2014年06月17日

ヨークシャーの旅が終わって

すみません、「旅の途中2」で途切れて震災の話に飛んでしまっていました。きちんと旅をおわらせなければ。
(実はロンドン最終日にスマホからアップしたのですが、回線の不具合かなにかでアップ途中に切れてしまったのです)

ハワース、ヨーク、そしてロビンフッズベイとヨークシャーを転々とし、かの地最後の町は、ウイットビーでした。ロビンフッズベイからバスで30分弱の漁港の町です。
朝のバスでロビンフッズベイをたち、着いた時は雨。それもけっこう気合いが入った雨。バスでグラスゴーから来たという老夫婦と一緒になり、私のつたない英語に付き合ってくれた婦人は、「ウイットビーに着いたら美術館に行きなさい」と。バス停のそばの漁港をひとしきり見て回ったあと、彼女の教えのままに美術館へ向かいました。
私の旅は、予定はあってなきがごとし。こういうアドバイスには素直にしたがうのでございます。

行くと、小さな博物館兼美術館でしたが、収蔵品はなかなか心に響く作品が多く、とても得した気分に。雨宿りも兼ねた美術館見学でお昼も館内のカフェで簡単にすませ、宿に向かいました。
ウィットビーの宿は、今回の旅の目玉?でもありました。「眺めのいい部屋」をあえて取っていたのです。

ドアを開け窓辺に寄ると、おもわず、「おお!」
ウィットビーの町が一望でした。感激。ベッドに座ってひとり、ぼ〜〜〜っ。これこそ私流・贅沢の極み。
この写真が窓からの眺め。
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いつまでもぼ〜〜っとしていたかったのですが、時間は無情にもすぎさるわけで、町へと繰り出しました。
坂の町でしたが、漁港の雰囲気とあいまって、ここもまた記憶に深く刻まれる町となりました。
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あけて翌日、いよいよロンドンに戻る日です。
汽車でウィットビーをたち、数回乗り換え、ロンドンに着いたのはお茶の時間でした。ロンドンの宿は、翌日のヒースロー行きにそなえて、ヒースローエクスプレスも地下鉄も使えるパディントンにとっていました。
シングルで予約していたのがグレードアップでダブルルームに♩最後にイギリスから旅の無事終わりを祝ってもらったような気分でした。
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ロンドンでのわずかな残り時間は、イギリスロンドン滞在の定番、「ハイドパーク&ケンジントンガーデンズ散歩」です。これは、毎回欠かさずやっていること。駆け回るリスと遊んで、再訪を誓うわけです。
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翌日、朝、Facebookを通じて友人から「パディントンにとまっているなら、リトルベニスが歩いて行けるから散歩しておいで」とのメッセージが着信。時計を見ると1時間は散歩ができる。というわけで行きました、リトルベニス。ナローボートが係留された静かなところで、旅の最後の最後、いい時間が持てました。
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空港へは、パディントン発のヒースローエクスプレス。これが便利なんだ。ブリットレイルパスが使えるので、パスを持っている方はこれは使わない手はないです。
ヒースローでは、旅の始まりにお世話になったせっちゃんが迎えてくれ、イギリス在住の日本人女性グラフィックデザイナー、Mさんを紹介してくれました。空港ロビーのスタンドで1時間ほど名残を惜しみ、ゲートをくぐりました。

鉄路、バスの一人旅がくれるものって、あらためて偉大です。前回のスコットランド一人旅は、交通の便が悪いこともありレンタカーでしたが、公共交通機関の移動時間がくれる「思索」はより大きいです。運転しているときの思索とは、質が違います。取材ももちろん成功だったと思っていますが、それ以上にイギリスの田舎を転々としたなかで得た「思索」こそが、今回の旅の最大の収穫だった気がします。

これで、イギリスヨークシャーの旅ブログは終わりですが、また遠くない将来、イギリスを訪問する気配が周囲に漂っています。イギリスを初めて旅したのは26歳の時でした。以来なぜか数年おきにイギリスを訪れて、きがつくと今51歳。このあと英国が何を自分に思い出させて=remenber=くれるのか、楽しみです。
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2014年06月03日

旅の途中2

今、ロビンフッズベイなる北海に面した小さな漁村のB&Bに居ます。たぶん、あまり日本では知られていない場所だと思います。今回の旅のゴールは、ここロビンフッズベイでした。
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ハワースを発ち、ヨークへ入ったのは先週土曜日。 ヨークシャーの旅という今回のテーマにおいて、古都ヨークは中盤カナメの町でした。
わたしのヨーク滞在は、今回で4度目。初めて訪れたのは、妻と初めての夫婦放浪旅をした、25年前くらい前のことです。
その後、バックパッカー子連れ旅を実現させた時もこの町には滞在しています。

4度目ですから、まあ、軽くジャブ程度に流そう…と、正直タカをくくっていた2泊3日、フタをあければ、過去とはゼンゼン違うところにアンテナが向き、さすが古都ヨーク。わかったつもりになってた私が甘ちゃんでした。思いっきりストレート連打みたいな。

いろいろありましたが、印象に深く刻まれたのはヨークシャー博物館です。

過去も2度訪れていますので、今回は入館する予定をはずしていました。が、ヨーク2日目の朝、散歩の途中、なぜかどうしてもヨークシャー博物館に立ち寄らなきゃ…と、強い気持ちが頭から離れない。ならばいくか、と、朝イチで入ったのですが、ある一室から動けなくなってしまいました。

この博物館は、教会の遺跡の上に建てられていて、その部屋は遺跡がむき出しになっています。
その室内に礎石がどかどか立っていますが、ガラスを越えて外にまでその礎石は延びています。

一旦出ようと思っても、もうちょっと居よう、と、また引き返してしまう。結果、一時間ほどその部屋で思いつくモノゴトを書き綴ったり、絵を描いたりしていました。

学芸員の人も、なんだかアヤシイ奴だと思ったようで、こっちにたまに目線をよこすわけですが、しまいには、ニコニコして、ゆっくりして行きなさい的スマイルを送ってくれたのには、ちょっとほっとしたかな。

今回の旅のいろんな出来事が有形無形のメッセージをくれるわけですが、その部屋で降りてきた言葉は、今回の大切な収穫の一つになったように思えます。

そんなことやあんなこと(笑)とにかく4度目とは思えない新しくも古い町がヨークでした。

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ここでちょっと旅情報です。
泊まった宿(写真)は定番のB&B街、ブーサムストリートにあるクレセントゲストハウスという宿。土日滞在ということで、実は予約に苦労したのです。
ヨークは、日本で言えば京都みたいな匂いがあります。街並み歴史ともにヘビー級。なので、一ヶ月ちょい前にいくつかの手頃なB&Bに予約メールを入れたりしたのですが、すでにアウト。慌ててB&B予約サイトを幾つか使って予約いれましたが、シングルユースは一日単位で予約可能な安い宿が減っていくのには、正直驚きました。この安めの宿のno avairableが増えていくスピードは、ネット予約の普及が少なからず関係あると思います。

因みに私の泊まった宿は、土日料金で、一泊40£強。この季節、私と同程度の宿を使い、一人で土日のヨークに入りたい方は、早めの宿の手配が賢明かもしれません。
あ、ダブルツインはそこそこ空室がありました。シングル自体の割合が少ないから、ということもあると思います。

私の部屋は屋根裏部屋で狭かったのですが、眺めは最高でした。

ヨークを発ったのが、今日の朝。鉄道でスカーバラまで行き、バスに乗り換え、40分程でロビンフッズベイでした。バス賃は5£(2014年6月)でした。

スカーバラのバスターミナルは日本と同じ式で駅のすぐ前にバス停があり、スムーズに乗り換えることができました。
駅を出てすぐ左手にバスインフォメーションがありましたので、そこで発時間と路線ナンバー、バス停を聞いたら、すぐ目の前でした。
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写真はスカーバラ市街。バスの車窓からの風景。

 ロビンフッズベイのB&Bレイベンハウスも、気持ちいいです。ここもハワース同様シングル、ダブル、ツインの三室のみ。
オーナーご夫妻、お二人からとても気持ちいいもてなしをしてもらっています。泊まっているシングルルームの窓からは、漁村を見下ろせます。
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今、イギリスはサマータイムで夜9時くらいまで明るいですが、部屋でサンドイッチの晩御飯食べた後、窓辺でぼーーーっと眼下に広がるロビンフッズベイを眺めていたら、気がついたら一時間ほど経っていました。

只今午後10時半。流石に外は真っ暗です。北海に面した海風が気温を下げてきました。
明日もう一泊ロビンフッズベイに滞在し、あさって朝、ウィットビーという港町へ向かいホテル泊。そこでヨークシャーの旅は終わりです。

あと数日、気持ち引き締めて旅を続けます。


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2014年05月30日

旅の途中

こんにちは。水彩画の取材でイギリスにきて、早くも4日目です。

26日のヒースロー到着後、ウィンザー近くのウーバーングリーンに住む友人夫婦の家に2日お世話になりました。

友人夫婦とは随分前に仙台で知り合ったのですが、旦那さんのトーマスさんがイギリス人で、子供が生まれたことを機に故郷に戻ったのです。
奥さんは私と同郷の岩手の方。愛称せっちゃん。お二人とは長い付き合いが続いています。

ちなみにトーマスさんが私の絵を個展のたびに求めてくださって、家の壁面が嬉しはずかし、不肖私のギャラリーとなっていました。
国外で私の絵が一番掛けられているところが、イギリスロンドン郊外、彼らの家です。

到着の日は、トーマスさんの家族の皆さんとパブで乾杯。楽しいひと時でした。
いよいよ今回の旅エリア、ヨークシャーに向かう日、せっちゃんが「今からさんざん洋食になるから、最初だけでも、ね」とオニギリを握って、お弁当に持たせてくれました。
せっちゃんは日本人、東北人としてのアイデンティティをとても大切にしている女性で、その心遣いが味にシッカリ握られていました。
「イギリスと日本の何らかの橋渡しをしたいんだよね」と、彼女。今後の展開が楽しみです。

28日、この日の目的地は、ヨークシャーのハワースでした。

ウーバーングリーンからヒースロー空港まで彼女にクルマで送ってもらい、地下鉄ピカデリーラインでキングズクロス駅へ向かいました。
駅でブリットレイルイングランドフレキシーパスに使用開始のスタンプをついてもらい、イギリス版新幹線のインターシティでリーズ駅へ。そこでローカル線に乗り換え、キースリー駅まで30分ほど。キースリーからハワースまではバスです。
町中のバスターミナルを歩いて探し、インフォメーションで発時間とプラットフォームナンバーを聞いて無事乗車。20分ほどでハワースの丘の上に降り立ちました。

因みにキースリー︎ハワースのバス賃は2£50pでした。キースリー駅を出たところに町の案内マップ看板があり、それにバスターミナルの場所が書かれていました。(御多分に洩れず、キースリーも鉄道駅とバスターミナルは、日本と違って離れた場所にあります。土地カンある人ですたすた歩いて15分ってとこでしょうか)
しかし、イギリスの地方のバスは使いやすいです。前乗り前降りが基本なので、ドライバーに尋ねやすい。行き先を告げると料金を言われ、払うとお釣りをくれます。
気持ちがとてもラクちんです。

と、話がそれました。

ハワースは急な坂に沿って作られた町です。私は予約していたB&Bが町の上だったので、ハワースにいくつかあるバス停の丘の上で降りました。
もちろんはじめての場所ですが、宿の場所もすぐにわかり、無事宿にタッチダウンでした。

B&Bはシングル、ツイン、ダブルそれぞれ一部屋ずつの小さな宿ですが、おかみさんがプアーイングリッシュの私にとても気持ち良く接してくれて、ここにして正解でした。因みにシングルは一泊45£。風呂トイレは専用別室。ナカナカいいです。モチロンダブルツインは割安になります。

ネットで町のあちこちのホテルやB&Bを調べましたが、ハワースのホテル相場と立地から考えると、この宿にしてよかったと思っています。

今日はハワース2日目、雨の中パブリックフットパスをてくてく歩いて、ブロンテブリッジまで行ってきました。距離は宿から1マイル半。すたすた歩きで片道一時間半です。
もっとも立ち止ってスケッチしたり写真撮ったりしながらなので、往復で4時間ほどかかりました。

実はこのために?トレッキングシューズを新調したのですが、これが正解でした。パブリックフットパスの一部は、かなりの山道モード。ゴアテックスとトレッキング用ソールに助けられました。

風を伴った霧雨で、びしょ濡れで宿まで戻り、午後は休息に当てています。
ホから書いています。

明後日31日の朝までハワースで過ごし、その後、古都ヨークへと向かいます。
ヨークは今回通算4度目。毎回新鮮なワクワクをくれる町なのです。

それでは、時間とWi-Fiと休息がとれれば、また別の町から( ´ ▽ ` )ノ


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2014年01月18日

山の向こう

名古屋にスタートした出張も、早くも3日目、飛騨高山取材を終え、また名古屋にもどりました。

飛騨。
自分にとって、特別な響きに感じるのはなぜなんだろう?道中ずっとどこかにそんなクエスチョンがありました。
たぶんそう感じるのは私だけでないと思います。

テレビの旅番組が作り上げたイメージもあるんでしょうが、昨日、高山在住の友人と一献していて、子供の頃抱いていた、ある感覚をおもいだしました。

小学生のころ、岩手の県北、二戸という町にすんでいたことがあります。そこは、奥羽山脈と北上山地がにじりよった奥にある、そんな町でした。

私が住んでいた家のそばに急峻な崖のような山があったのですが、「この山のトップに立つと何が見えるんだろう?」毎日のように「その向こう」を見てみたい、とおもっていました。

立ちふさがる山の向こうへの憧れでした。
名古屋からバスで山また山を越え向かう飛騨高山への旅路は、子供の頃の憧れを思い出させるものでした。

水彩イラストを描く広告物のための現地取材でしたが、昨晩、高山に住む友人と一献傾けたなかで、自分の世界を広げる、という話題がありました。
高山でのそんな会話を、四方の山は、「ふふっ、まだまだ小せえ小せえ」と、ニヤニヤと見下ろしていたに違いないのだな、きっと(笑)

飛騨路、またいつか、再訪することになりそうです。


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2013年05月16日

夢を叶える羽根

個展で今まで旅した国の絵を飾っていると、ふっと、その当時にスリップしてしまいます。

今日は、そんな思い出の一つ、バルセロナのお話を。

2005年、Hostal LAZZAという二つ星の宿に私たち家族は泊まりました。
サグラダファミリア教会に歩いてすぐということで予約して行った、旅の最初のホテル、、、というか安宿でした。
三泊ほどしたのですが、星は二つなので、まあ、それなりでした。
思い出に深く刻まれたのは、受付のおばさんが息子にこんなことを言ったからです。

息子と私の野郎チーム二人で近所を散歩していると、息子は鳥の羽根を拾って、大事にもって歩いていました。
ホテルに戻ると、受付のおばさんがその羽根を見てカウンターから身を乗り出し、こう言いました。
「あら、きれいな羽根ねえ、、、。その羽根は大切に持っていなさい。それはね、あなたの夢を叶える羽根よ。」
そういわれた(通訳は私なのでアテにならんと言えばアテにならんですが、まあ、これくらいは、ね)息子は意気揚々と部屋に戻りました。

数泊しかしない東洋からの旅人に「夢を叶える」ってことを伝えるって、なんとイキなオバサンなんだろう。
それだけで、バルセロナの印象レベルバーは一気に合格点突破。

旅先でいろんなことがありますが、星は自分で付けるもの。「夢を叶える羽根」発言で、オスタル・ラザは私たちにとって五つ星となったのでした。

その羽根がどうなったかって? へへへ、息子の行く末を見守っている最中です(笑)
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2013年03月27日

浜松旅日記+地の果て書房営業日記

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土日と、息子が所属している泉館山高校吹奏楽部が、浜松で開催された全国高等学校選抜大会に出場、私も妻と浜松に行ってきました。
金曜深夜にクルマで仙台出発、首都高を渋滞前の早朝に通過、三保の松原でひとやすみ。なんだか浮世絵でした。その後、また高速に乗り、10時から浜松駅前で開催された屋外エキシビジョンにすべりこみで間に合いました。

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翌日日曜はじまった大会には全国から16校が選抜、その演奏を競いましたが、どこもさすがにトップクラス。すばらしい!(会場もすごくてびっくりだったけど)
泉館山はヤマハ賞を受賞しました。よかったね!
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浜松に二泊して帰りは月曜。
前に仕事の取材で訪れた長野の松本を妻に見せたくて、ちょっと北上。一時間ほどの松本滞在でしたが、妻も満足。仙台に帰って月曜夜の9時半でした。走行距離、のべ1400キロの旅でした。

ところで、今回のドライビングは、あたらしい相棒になったクルマ、2008年式のプジョー307・フェリーヌSの試走を兼ねていました。で、この相棒、高速でめちゃくちゃ元気がいい!高速百ウンキロからが楽しいフィーリング〜〜。おとなしい顔してますが、じゃじゃ馬娘ですね。
燃費は1400キロ走って、リッター12キロ。
仙台マチナカでは、リッター6を切っていたので(イマドキマジカヨ…泣)、ちょっとだけほっとしました。2000ccだからこんなもんなのかなあ。(燃費いいクルマに、なぜかわたしはあたったためしがない)
ようは、信号がある町用に作られていないんだな、きっと、彼女は。(前のっていたランカスターはマチガイナクいかついケルトの野郎っこでしたが、こいつはケルトのオナゴです。あえてラテンとは呼ばせない♩ なんてったって、フランスはガリアの地ですから=笑)

しかし、このクルマはシートがすばらしい。革張りで両サイドが体を包み込む形状になっていますが、これがまったく疲れを感じさせない。
さすがは、椅子文化の国の車だ、と感心しました。


今日は、画集七ヶ浜小さな旅のフォロー営業で、七ヶ浜町へ。
国際村や町役場、仮設の見回りNPO等をまわってきました。
その後、追加注文をいただいた泉中央セルバの八文字屋書店さんへ納品。
「地の果て書房」の設置先営業の一日でした。
posted by タク at 22:06| 宮城 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月16日

そうだ、京都いこう

明日から京都へいってきます。

実はここ数年、ゆっくり京都をまわってみたいと思っていました。
ケルトの地から東北に戻って描いてたわけですが、心のどこかで「東北描くんなら京都も見た方いいんでない?」という声がずっと響いてました。
…そうだよなあ、蝦夷連合率いたアテルイが斬首されたのも、あっちだしなあ、、、

とおもっていたところへ、子供達のダブル受験。
気がつくと、こどもが中学高校に入って、ゆっくり家族で旅する事もなくなっていました。
で、受験が成功することを勝手に決めつけ、4ヶ月も前から宿をゲット。


明日から火曜まで、三泊四日、ゆっくり気持ちをクールダウンしてこようと思います。

さて、京都に何を見るんだろう?
クロッキーブック忘れないようにしなくちゃね。

とても楽しみです。
posted by タク at 22:09| 宮城 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月03日

佐々井上人と会うインドへの旅

明日から一週間ほどインドへ行ってきます。

ここのところ子供達のダブル受験やら、震災後を乗り切ることで精一杯で、海外取材はちょっと遠いことになっていましたが、岡山で住職をしている友人僧侶からの厚意で実現した旅です。

仏教にかかわる地をまわる旅となります。
そして今回、ひとりのお坊さんにお会いしてきます。

その方は、佐々井上人。

1994年アンベードカル博士国際賞を受賞、菩薩と仰がれている方です。
(この国際賞は、過去にダライラマ、ネルソン・マンデラ、マザー・テレサ、アラファトPLO議長などが受賞とのこと)
言葉にできないほどの人物です。ですので、以下のサイトをご覧下さい。

http://homepage2.nifty.com/munesuke/india-sasai-daihorin-2004-august.htm
http://www.eonet.ne.jp/~souan/zakkityou/sasai.htm
http://ameblo.jp/nichigatu/entry-10520602984.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/佐々井秀嶺

私が会うなんて、絶対ありえない、すごい人物です。
その佐々井上人と、あろうことか、三日間、行動をともにさせていただきます。多謝。


ということは、この旅は、震災でぐちゃぐちゃにかき回された心の「祈りの旅」です。
震災から11回目の月命日を、縁をくれた友人僧侶と佐々井上人からの教えをもとにインドで迎えることになるとは、、、私はどうすればいいのだろうか???
どんなに考えても答えは出ないし何も生み出さないので、インドでの旅を、まっさらにからだと心でうけとめて、ありえないこの機会、きちんと大切にしてこようと思います。

(パソコン不携帯の旅となりますので、たぶんネットから消えます。すみませんが帰国まで、ブログもお休みします。次回は2月13日の予定です)

posted by タク at 10:00| 宮城 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月15日

日曜日に思う

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日曜の今日も仕事だ。
1994年に屋号ランズエンドの旗かかげて以来、そういえば、あまり日曜、オフった記憶がない。

今朝は、大学受験生の娘を、センター試験二日目で朝、会場まで送り届けて、さあ仕事、と開始したところ。
今、水張りが終わり、乾くのを待つ間、ちょっとブログに向かっています。

実はランズエンドを掲げて独立したのには、娘の誕生が絡んでいる。
当時、広告プロダクションに勤めていた会社勤めのイラストレーターだったのだけど、娘が生まれた事で、いちかばちかと独り立ちしたのでした。
理由のひとつは、会社勤めのままでは、夫婦で話し合った「めざす家族のカタチ」が実現できなかったからでもある。ちょっとかっこつけすぎですね、スミマセン。でも、ホント当時はそう思っての独立でもあった。

会社を辞める事を許してくれた会社の理解もあり(いまもって感謝です)、古巣からの仕事もいただけたことも幸運だったけれど、オニのように描く仕事ならナンデモ受け続け、3年後息子が誕生。
ますます稼がにゃ、と、必死になり過ぎ体調を崩し、1ヶ月で髪の毛が全て抜けた(笑)

医師のミタテは、円形脱毛症のアタマ全部版。回復には仕事のリズムを全て変える事というアドバイスをマトモにとらえて、10日間、仕事をクリアさせ、無理矢理リハビリ旅へ。
自営業が10日間店を締める=収入がその間ゼロになる=という英断(無茶とも言う)を、子育てに追われ家を護る妻が受け入れてくれたのも、今にして思えば、感謝でしかない。

その旅は、屋号のもとになった英国ランズエンド岬までふらふらとスケッチブックもって旅したのだけれど、その過程で描いてきた絵が、ギャラリー運営している方の目にとまり、初個展となり今に至る。
(ちなみに話はそれるけど、今年のロンドン五輪の聖火スタート地は、そのランズエンド岬だ。)

こう考えてみると、自分の仕事の大きな節目には、二人の子どもと妻がいる。

そんな娘も今はセンター試験の真っ最中、息子もまうすぐ高校受験とそれぞれにチャレンジの時期を迎えたとおもうと、妙に感慨深い。

ランズエンド。直訳すると「大地の終わり」。
「終わりは、はじまりだ」、と、風がびゅうびゅう吹くランズエンド岬に立ったときにマジ、思った。で、導いてくれる旅のカミサマって、いる、と、あらためて思った。
で、今もいつも、何かの節目に、その「終わりは、はじまり」ということを思い出す。

今、大きなきっかけを自分にくれた、高校や中学を「終わる」子ども達のそれぞれの「はじまり」の季節。大丈夫だ、旅のカミサマがみていてくれる、きっと!

娘を後部座席にのせ、朝日が太平洋に輝く高台にある試験会場へ向かうクルマの中、そんなことを思っていた。

さて、木製パネルに水張りした水彩紙も乾いた。
しごと、仕上げにかかります。

トップの絵は2011年の個展で出したランズエンド岬。
ラストの絵は、1997年のリハビリ旅で描いたランズエンド岬でした。
(なんつうか、15年も前の絵って、すんごく恥ずかしいですね)

あ、そうそう、その脱毛症ですが、なんと、旅の終わりに、ヒースロー空港で頭をさわったら、「ざらっ!」 で、「え???』
そう、新しい髪の毛が生えてきていた!!!のでした。
からだとココロは正直、です。
(今は自毛です=笑)

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posted by タク at 11:19| 宮城 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月12日

カフェクリークで考えた事

神戸高知博多の取材出張より戻りました。
最終日は由布院のカフェまで足を延ばしました。
博多のバーで隣に座った人の縁で訪ねた、今回のイレギュラーです。
自分でも行く予定ではなかったところへ流されるのが、旅の面白いところですね。


取材の仕事とはいえ、今回の移動からいろいろなものがもらえました。
ひと言で言うなら、

神戸では、光。
高知では、時。
博多では、人。

そんなかんじでしょうか。…すみません、かっこつけですね(苦笑)わからないですね。
自分でもまだ整理がついていないのです、、、。

一番大きな収穫は、「やりたいことあるけど、時間って意外と少ないんだな」と自覚できたことでした。


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神戸にて

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神戸ルミナリエ

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桂浜の朝日。


20111210creek.jpg
由布院のカフェ「Creek」。
ここでは、いい時間がもらえました。

posted by タク at 15:06| 宮城 ☁| Comment(9) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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